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嘘か真か
この日、オロルンの様子がいつもよりおかしかった。普段表情の変化はそこまで大きくなく、笑っても微笑みが常のオロルンである。そのオロルンが満面の笑みでスラーイン、もとい意識を移した先のイクトミ仔竜に向けられた。そして頭に手を伸ばす。
「スーラ、実は僕、この耳取れるんだ!」
明るい声で言い放ち、すぽん!と音が聞こえるよう耳の着いたカチューシャを取り外した。
クルル…!?(!?)
スラーインは衝撃に鳴き声が裏返った気がした。そんなスラーインを気にすることなくさらに衝撃な発言を続ける。
「ほら、イファみたいな普通の耳着いてるだろう?」
いつも隠れている耳元の髪をサラリと避ける。そこには確かに、人間の耳が着いていた。
――――――
キュイ!?(なん、だと!?)
「び、びっくりした、スーラ、どうしたんだ?うわ、いたたたスーラ、耳を引っ張らないでくれ、僕の耳はとれないぞ!?」
クル……(夢か…)
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